こんにちは!静岡県伊豆・松崎町地域おこし協力隊のてらけんです。
本日は、特にこれから地域おこし協力隊や地方創生に関わることをやってみたいという方に注意喚起の投稿をしたいと思います。 また、現在そういった活動に参加していてなかなかうまくいかないなーという方にもヒントになるのではないかと思います。
- これから地域おこし協力隊をやってみたいと思っている
- 地方創生事業に関わっている
- 地域での活動に興味がある
Contents
地域は困っていない!?それが地域おこしできない理由です。

地域おこし協力隊という制度が導入されて10年近くが経とうとしていますが、未だに各地方でうまくいかないことが多いです。その理由は実は、
地域の人達はそんなに困っていない
からです。
地方は豊かだ
そんな風に思っている東京住みの皆さん。 今の田舎は全然そんなことはありません。
松崎町の場合は、コンビニも何軒かありますし、品ぞろえの良い100均もあります。 電気ガスのインフラもしっかりありますし、インターネットは光なので困ったことはありません。 都内よりは時間がかかりますが、Amazonも普通に届きます。
正直言って不便しません。 おシャレにウインドウショッピングができないぐらいです。(都内に住んでいるときも私はそんなことをしたことはなかったのですが、、笑)
むしろ、地域にある地元産の新鮮な野菜が取り揃っている売店では安く旬のものを購入できます。
おいしいものをいつも食べたい!という方ならむしろ地方の方がおススメです。
確かに田舎もピンキリなので、山奥の環境を選べば話が変わってきますが、伊豆半島を選択すれば生活に困らないような田舎もあるんだなと実感していただけますよ!
都会の方がむしろ不便じゃないですか?
満員電車に揺られて毎朝1時間。。
唯一の楽しみであるはずのランチタイムも行列に並んでギリギリ。。
残業で遅れてしまったら帰りもまた満員電車。。
地方で暮らす私たちにはそういう日常のストレスがありません。 かつて都内でエンジニアをされていた地域おこし協力隊の方は、通勤時間が半分以下になっちゃいました!
出かけるのにも、電車の乗り換え時間やバスの待ち時間を合計するとけっこう時間がかかっていたりします。 「電車で10分!駅から徒歩5分!」とは言っても、実際にはそれ以上の時間がかかりますよね。
それに、自分で決めたルートで移動できないので、どうしてもちょっと遠回りだったりすることもあります。
その点、地方であれば車ですぐ近くの駐車場まで行ってしまえば時間の無駄が少なくて良い、、! 空き地もたくさんあるので無料で楽々停車できちゃいます。
皆さんも一週間のうちの移動時間が占める割合を一度計算してみることをおススメします。
不便不便と言うのは外野

地方に暮らす人たちは、私たち地域おこし協力隊と違ってその土地に何十年と暮らす方々が多いです。 生まれてからずっとここに住んでるよ!という方も多いです。
ですから、当然のようにその方々の生活に合う形で生活インフラもカスタマイズされています。
生活にギャップがあるから不便に感じる
いつも乗る電車、いつもの席、いつものコーヒー。
皆さんの当たり前の風景はどのような風景でしょうか?
私はこうです。

皆さんの日常とかなり違うのではないでしょうか?笑 この環境だと電車がない方が自然です。 「ま、電車ないよね~」ぐらいのものです。
この環境で何十年と暮らしている方々からすれば、別にそれ以上でもそれ以下でもないのです。
「あれがない!」「これがない!」「これじゃあ不便だ!」
それはその方の日常にあるはずのものがそこに無いから生じる感覚なんですよね。 必ずしもないから不便だということはなくて、それが当たり前という人なら違和感はないんですよね。
地域からすれば地域おこしされるようなことはない
ギャップを感じるようなことがなく、至って変わらぬ日常。 むしろとても穏やかな毎日。

そこにいきなり「地域おこしやるぞ!!」と乗り込んでくる人がいたらどうでしょうか?
そんな風になると思います。 実際にそうです。 私の方から「困ってることがあればいつでも言ってくださいね!!」と元気よく伝えても、「あ、まあ。。」みたいにテンションの温度差があることは多いんですよね。
地域おこしをしなきゃという思い込みがむしろ地域を不幸にする
自分たちにとっては穏やかな日常。 むしろ誇るべき大切な故郷の風景。
それが突然、消滅可能性都市・限界集落。。!?
そのときにこそギャップが発生するのです。 今まで穏やかな毎日だったのに。。
ただ、難しいのは、数値としては間違いなく限界集落であることです。 商店街がシャッター商店街になっていったり、町なかを歩く人々が明らかに高齢化していたり、昔からは確実に変化が生じています。
でも、その変化ですら日常なのです。
バースのアハ体験をお楽しみください。 pic.twitter.com/JbQm5YSvdc
— バース@長崎バス観光 (@nbkanko) May 31, 2019
人口減少・少子高齢化を実感するのは難しいです。 いくら人が減っているとは言っても、自分の身の回りの人たちがいきなり宇宙人にさらわれていくわけではないですからね。 気づいた時には減っている。 中にいればいるほど気づきにくい。
実は気づくことから地域おこしは始まる

地域おこし!というと、カフェをつくってみたり、古民家を改修してみたり、イベントをつくってみたりということをイメージしがちです。
でもそれは即ち、突然今までの日常にやってくる異物になってしまう恐れもあります。
そもそもそれが求められているかどうかはわからないのです。
強引に寝技に持ち込むのはやめよう
みたいなことを実は地域は望んでいません。 なぜなら、先程も申し上げた通り、いつも通りの日常を過ごしているからです。
むしろ、変化を強いられることを恐れる。
- なんか面倒なことが始まったのかな
- どういうことなのかよくわからないな
- とりあえず関わらない方が楽そう
そこにさらに「地域おこし協力隊として頑張りたいです!!」と詰め寄ると逆に引かれてしまったりします。 今まで頑張ってキャリアを築いてこられた方ほど勘違いしてしまいがちなのでご注意ください!
とはいえ何もしないわけにはいかない
みんな困ってないからいいや~~
と諦めてしまってはいけません。 実際に過疎化は進んでいますし、支障をきたしている側面もあります。
それすらも日常として慣れてしまって気づきにくくなっているだけなのです。
そこに、「地域おこし協力隊として何かやらせてください!」と元気よく飛び込むことは間違ってはいません。 飛び込むことによって、「あれ、ここは不便なんじゃないかな?」「ここはこうした方が良くなりそう」ということに気づいたなら、その感覚は大事にしてください。
なぜなら、その気づきこそ今一番地域に足りていないことだからです。 外から来たからこそ見える新鮮な感覚なのです。
それを地域の人々に話すときっと、
お前に何がわかるんだ!
と、言われてしまうと思います。 その時は「あぁそうだったのかな。。」と落ち込むこともあるかもしれませんが、そこでめげずにその感覚をずっと持ち続けてください。
しつこく地域の人を説得する必要はありません。 その感覚はなかなか共有されにくいものだからです。 当たり前が違う人には伝わりにくい。 むしろ反感を買ってしまうことにもつながりかねません。 自分の中にとどめておくで大丈夫です。
タイミングはくる!そのときに備えよう
あなたの「なんか変だな」という感覚は間違っていません。 でもすぐに伝えてしまうと拒否反応がでてしまいます。
それが伝わるときはきっとやってきます。 そこまでは持久戦です。
そして、そのときに説得力をもって伝えられるように準備をしておきましょう。
- なぜ自分がそのように感じたか
- その違和感をクリアするとどのようにメリットがあるか
- 実際にメリットが発生している事例はあるか
等々ですね。 そこに準備をかければかけるほど説得力と同時に「これだけ地域のことを一生懸命考えてくれてるんだな」ということが伝わります。 ただガムシャラに勢いプレゼンするのは逆効果になってしまうので、じ~っくり状況を待って提案をしましょう。
気づくことも立派な地域おこし
今回のことをお話しているのは、まさに私が急ぎすぎて失敗したためなんです。
「あれしよう!」「これしよう!」
と一人で先を急ぎすぎていつの間にかギャップが生じてしまうことが何度もありました。 別にそんなに急いで対応する必要はなくて、ゆっくり一歩ずつ進めていても良いのです。 むしろその方が周囲の方々はしっかりついてきてくださるのです。
こちらの桜葉カフェでは、「まずはみんなで楽しく食べることから!」を始めて今1年以上をかけてゆっくり企画を進めています。 それでも段々と参加者の輪が広がり、活動の展開も面白くなってきました。
どうやってペースをつくってじわじわと伝えていくか。 斬新なアイデアを実現するだけでなく、そういう地道な作業もまた、地域おこしと言えます。 是非皆さんで最適な温度感を探っていきませんか?

- 現役地域おこし協力隊3年目!
- 企画もやりました!
- 経験からわかったことをお話できます!
私もかなり試行錯誤をしました。。! その経験を多くの方に活かしていただけたらなと思っています。
ご連絡お待ちしております!
てらけん