インタビュー

松崎町Uターン_土屋人

松崎町にUターンでもどり三余農園を事業継承した土屋人

伝統を満足につなげる

松崎町Uターンの土屋人さんのプロフィール

松崎町・三余農園5代目。静岡県松崎町出身。中学時代まで松崎町で過ごし、大学卒業後は一般企業で三年働き、県の果樹研究センターで柑橘について学び、2015年から実家である三余農園にて従事。両親と柑橘を主流に山菜や米も広く収穫しながら、子育てにも取り組んでいる。三余農園2代目である土屋栄久氏によって開発された栄久ポンカンは松崎発祥のブランドポンカンとして町内を中心に浸透している。現在はその栄久ポンカンを筆頭に、松崎町ならではの農産物の魅力を伝えるため、営業展開に取り組んでいる。




 

チャンスが眠っている場所

松崎町の魅力ってなんですか?

うちの栄久ポンカンは、面白い歴史があって、元々は2代目が「海外からもってきたうまいみかんがある!」とよく言っていただけのものだったらしいんです。おしゃべりな方だったみたいで笑。それが実はポンカンだったということに3代目が調査して気づいて、4代目の父が他のポンカンと何が違うのか調べ始めた。そして、高牆(こうしょう)系ポンカンというところまでたどり着き、今やっと松崎ブランド等にも認められるようになってきました。おいしいものを引き継いできてくれたことには感謝です。そして、このポンカンのように、あまり知られていないけれど実は面白くて魅力のあるものがここには多いんじゃないかなと思います。

松崎町にUターンでもどり三余農園を事業継承した土屋人

周りの人たちもだんだんと年をとってきて、「もう柑橘やれないよ」とか寂しい声も聞こえてきますが、ポジティブに捉えれば今はチャンスだと思います。このタイミングで良い方向に転換していって、新しいことをやってみたり、仲間を増やしてみたり、大変なことは多いと思いますが、やりがいのある仕事になるんじゃないかなと思っています。

実際に地域にもどってきて気づいたことは何ですか?

さびれてきているな、という感じはありました。つぶれてしまうお店があったり、全く違うものに切り替わっていたり。畑で言えば、鳥獣害の被害は一気に深刻になっています。まず猪が来てその次に鹿が来て。鹿は1.5mぐらいの柵でも普通に飛び越えてしまうので、対応するのも大変です。補助金等を活用しても安くはないですよね。自分は元々身体を動かすのは好きなタイプだったので、仕事内容的には苦じゃなかったのですが、樹が被害を受けてしまっているのを見るのは心苦しくて。このままでずっとやっていけるのかな、という不安を感じることもありました。

松崎町にUターンでもどり三余農園を事業継承した土屋人

最近は作業以外の仕事が増えました。県の若手農業者の集いである青年クラブの副会長をやっていたり、全国農業担い手サミットの幹事をやっていたりします。他にも兼任していたりするので、役は多いですがやるからには一生懸命やらなきゃなという意識で参加しています。今年は特に人間関係を広げることで次のステップへ進む土台づくりの年としていました。

挑戦することで歴史はつくっていける

自分自身のこれからについてどう考えていますか?

今後10年の事業計画等もつくっているのですが、長期的に見て動き回れるのは今だけだと思って走り回っています。いずれは雇用も視野に入れながら、一人でここを支えなきゃいけない訳ですが、今は生産メインを父に、販売メインを母に担ってもらえています。このチャンスを活かして自分の中の理想の基盤や販路をつくっていきたいです。

松崎町にUターンでもどり三余農園を事業継承した土屋人

栄久ポンカンをブランドとして大切にしつつ、他にもいろいろな品種の柑橘や山菜をつくっていることも付加価値にしていきたいですね。松崎の魅力としてパッケージ化したり、お一人様といった現代のニーズに沿った商品を開発したりと工夫していけば勝機は十分あります。その先には平地の果樹園を展開して体験ビジネスを提供したり、うちの家は過去にユースホステルをやっていたほど広さがあるので、そこを活用した農家民泊を企画したり、うまくサイクルしていく仕組みを今模索しています。挑戦できるかはわかりませんが、そういう理想をもっておくことが大切だと思います。そのアンテナを張っていないと時代の流れから逃げ遅れてしまうかもしれない。お客さんに満足していただくことを第一に考えて、自分で体験して調べて理想像を変えつつ良いものをつくっていく。その挑戦の繰り返しですね。

インタビューを通じて(寺田)

まだ30歳という若さでありながら視点はずっと先を見つめていらっしゃる土屋さん。穏やかな応対で誰とも優しく接しながらも強い軸をもって行動されているのをいつも感じます。

100年以上受け継がれて来た松崎発祥ブランド・栄久ポンカンのお味は最高!濃厚な味と爽やかな酸味が口の中ではじけて食べ出すと止まらなくなってしまいます。そもそも品種としては手がかかる栄久ポンカンを、できるだけ農薬を使わない農法で栽培し、静岡県からエコファーマーとしての認定も受けていらっしゃいます。通信販売も行なっているので是非チェックしてみてください!

松崎町の発祥ブランドのポンカンの栄久ポンカン

Uターン_土屋人さんのご連絡先

三余農園 TEL&FAX: 0558-42-0408 mail: sanyonouen.34@gmail.com





ABOUT ME
てらけん
静岡県富士市出身。仙台で建築を学んだり、信託銀行で金融を学んだり、伊豆で地域おこしをしたり。

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