インタビュー

松崎町Iターン(孫ターン)_高橋幸村

Iターンで孫ターンで林業と農業を事業承継した高橋幸村

時代を超えて受け継ぐ

松崎町Iターン(孫ターン)の高橋幸村さんのプロフィール

丸髙農園4代目代表。丸高ティーティー株式会社取締役。千葉県館山市出身。自己で保有している山林を林家(りんか)として管理しながら、会社形態で施業を行なっている。また、それと並行して松崎発祥のブランドポンカン・栄久ポンカンの他にもポンカンや柑橘類を生産している。前職で森林の境界調査関係の業務を担当していたこともあり、測量やその後の手続き等も得意としているが、2015年6月に父親の生家である松崎町にIターンで移住し、林業と農業の二軸を現場で実践している。



過去から山を通じて伝わってくる想い

松崎町の魅力ってなんですか?

森林や木に関わることをずっとやってきたので、森を見ればどういう想いでその場所を管理しているのかわかります。立木の現況や、施業後の切り株の様子、木屑の出方、道の通し方。国の林業施策・所有者の意向・林業者の意向と様々な背景がある中で、作業効率や「今」の換金性を優先させている森も見受けられますが、逆に人間の時間軸を超えて、今だけではなく「次世代」へ想いが受け継がれている現場を見るととても尊敬します。だから僕はよく他の現場にも見に行くんですよね。勉強になるし、それを自分の山にも還元できる。

Iターンで孫ターンで林業と農業を事業承継した高橋幸村

伊豆の山の特徴といえば炭窯跡がいたるところにあることですね。前職の関係で他の森もたくさん見てきましたが、こんなにあちこちにある場所はないです。昔はこの辺の山は全部炭焼きをするための山で、伐り出した木を山の中で焼いて軽くしたものを川まで運んで出荷していたんですよ。そうなると山や川、さらには海との関係もすごく近くて、そこにたくさんの人が関わっていた。もっと山と人の距離が近い関係性になっても良いんじゃないかなと個人的には思いますが、人と自然との関わり方は社会構造の変化に伴い希薄になりつつあります。それでも日本の原風景がまだまだ残っているところがこの町の魅力ではないでしょうか。

地域で活動してみて気づいたことは何ですか?

うちのやり方として他の賀茂地域の業者さんと一番大きな違いは、自己で保有している山から資源を伐り出して仕事をしていることです。山主であり、林業者でもあるんです。そういう人を農家と同じように林家(りんか)というんですが、不特定広範囲な場所の木を伐るんじゃなくて、最初から決まった範囲の山を管理していくので、その分その土地への愛着みたいなものはあるんじゃないかなと思います。山主の気持ちもわかるので、ただお金に変えるだけではなくて、この先もずっと世代を超えて愛される山にしていきたいという気持ちでやっています。

Iターンで孫ターンで林業と農業を事業承継した高橋幸村

17歳で自分の進路を考える時期になったときに、別に両親に言われたわけでもなかったんですが、自分はこの自然と一緒に生きていくんだなって思いました。ここに山を持っていることは幼心に知っていましたし、あるものを活かさないのはとてももったいないと考えていました。そのために林業系の学校に通い、その後にはただ木を伐って売るだけではなく、加工もできるようになりたいと木工を学んだりしました。実は船舶免許や潜水士の資格や調理師の免許も持っていて、あらゆる可能性から活かせることはないかと今画策しています。まだ4年目ですから修行期間ではありますが、この先はもっと勝負をしかけていきたいですね。

山から未来を伐り出す

自分自身のこれからについてどう考えていますか?

林業に加えて、元々あったおいしいポンカンも盛り上げようと農業もやっているので、以前より労働時間は増えましたが意外とストレスは少ないです。子供の頃に「ここはおれたちしか行けない秘密基地だ!」って作ってたものを大人版としてやっているような感覚で楽しいんですよね。所有してはいるものの、まだ行ったことがない場所もあるんです。今まで培ってきたノウハウとこの山を見ているとやりたいことがどんどん溢れてきて毎日時間が足りません笑。こうやってあれこれ挑戦できるのも林家であることが大きいのではないかなと思います。

Iターンで孫ターンで林業と農業を事業承継した高橋幸村

うちは小さな林業に特化した会社を目指しています。効率は悪いかもしれないですが、道をつくるときもできるだけ山を傷つけないようにしながらも、何十年も使える丈夫な道をつくっています。身の丈にあった方法を選びながら適正に山を管理して次へ繋いでいきたいんです。その中で自分のやりたい山づくりを実践していく。失敗もありますし、学ばなければいけないこともたくさんありますが、目指したい形があるので今は突っ走るばかりですね。

インタビューを通じて(寺田)

松崎町でも珍しい孫ターンというパターンで移住されてきた高橋さん。今年は地区のお祭りの役員もされていてすでに地元からの信頼も厚いんです!

今回は山メインでお送りし、今後の展望が楽しみになりましたが、柑橘農園の方もとても充実しています!以前ご紹介した土屋人さんとは同世代であり、同じ栄久ポンカンを扱う歴史ある農園ということでこれからタッグを組んで松崎を盛り上げていかれるそうです!両者ともただ農園を続けていくだけでなく、さらに独自の挑戦をされていて目が離せません。また、特に丸髙農園さんでご注目いただきたいのはこの見事な石組み!先代が自分の代を超えてずっと価値を享受できるようにと頑丈につくったのだそうです。その意志が脈々と受け継がれているのを感じます。是非一度ご覧ください!

松崎町のポンカン農家で丸高農園で栄久ポンカンを生産されている高橋幸村

Iターン(孫ターン)_高橋幸村さんのご連絡先

・丸髙農園 TEL:  0558-36-4266 mail:  izu.marutakafarm@marutakatt.co.jp

・丸高ティーティー株式会社 mail:  norin@marutakatt.co.jp






ABOUT ME
てらけん
静岡県富士市出身。仙台で建築を学んだり、信託銀行で金融を学んだり、伊豆で地域おこしをしたり。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です