こんにちは!静岡県伊豆・松崎町地域おこし協力隊のてらけんです。
先日、「男性社会が前提すぎる」という内容の投稿をしました。
と、それに付随してちょっと考えてみました。
地方はほんとに男性社会。まずそこを脱しなきゃ、地方創生も何もないと思う。性の理解とともに、現行の体制も疑ってほしい。【問題提起】地方と性から考える社会問題とは?【人口減社会だからこそ多様性を】 https://t.co/cao7pLSJ2i
— てらけん@伊豆おこしプロジェクト (@teraken099) May 30, 2019
本日はそこに関連して、地方ならではの奥様方のお悩みについて少し考察していきたいと思います。 もしかしたら今後田舎に嫁ぐかもしれない方の参考になればと思います。
- 都会で暮らしていたけど田舎に拠点をうつすかもしれない
- 田舎で暮らす悩みってどんなことがあるのか気になる
- 田舎暮らしに憧れているけれど、不安がある
田舎に嫁ぐと楽じゃない!?お悩みは近くの協力隊まで

都会に住んでいれば楽、というわけではありませんが、
結婚を機に田舎に引っ越してきた方は大変だと思います。
新しい環境での生活、、はもちろんのこと、他にもたくさんのハードルがあります。その内の一部をご紹介します。
地域の行事
例えば松崎町の場合は地区ごとにお祭りがあります。 およそ年に一回です。

普段は人通りが少ない松崎町もこの日は大盛り上がり!^^ 写真からでもその熱気が伝わってきますね。
毎年恒例のこの行事を楽しみにされている方も多いです。 それ自体は本当に素晴らしいこと! まさに地域の誇りです。
その一方で難しい問題もあります。 この秋祭り、本番は3日間の行事なのですが、それまでの準備に1ヶ月の時間をかけているんです。
だからこそ圧巻のクオリティが保たれているのですが、1ヶ月間毎日夜に練習時間があり、旦那さんは拘束されてしまいます。 しかも練習後は毎晩飲み会。てっぺんを超えることもしばしばです。 肝臓に負荷がかかること。。
そして困るのはご家庭の奥様です。 日中はお仕事に、夜はお祭りの練習に。 そうして1ヶ月家に不在。。 小さいお子さんがいらっしゃる場合はなかなかの負担ですね。
たまには代わってほしいのに。。
心の中ではそう思っていても、そもそも家にいない。
その地域の出身で、小さいころからそれが当たり前であればなんとなく理解もできるのかもしれませんが、そうでない場合は理解に苦しむでしょう。
毎日練習するのは百歩譲って良しとしても、飲む必要ある?
そんな声が出てきていないのは本当に奇跡だと思います。 「それがここでは当たり前だから」と言われてしまえばそれまでなのですが、それはちょっと強引じゃないかなぁと思います。
なので、ここで勝手に代弁しておこうと思います。
毎日お酒を酌み交わす必要、ある??
特に私のようにお酒を連日飲みすぎると翌日の業務パフォーマンスに多大な影響を及ぼす体質の方は要注意ですね。 もちろん、お酒を強要されるわけではないので、断れば良いのですが、一切飲めないわけではないので、空気的に断りづらいのもあります。
お酒が大好き!という方は合っていると思いますよ!^^
いや、そういうことではなく、【一家の主が1ヶ月不在にしている】ということの重大性をもっと考える必要があるのではないかと思います。 いくら最愛の子どもと一緒でも、一人で家に缶詰めというのは息がつまるはずです。 話し相手がいるだけでも負担が軽くなるということをもっと認識していただきたいですね。
消防団
皆さんは消防団という仕組みをご存知ですか?
消防団は、消防本部や消防署と同様、消防組織法に基づき、それぞれの市町村に設置される消防機関。地域における消防防災のリーダーとして、平常時・非常時を問わずその地域に密着し、住民の安心と安全を守るという重要な役割を担います。
—総務省消防庁より
要は、地区内の安全を守るための組織です。 地域内で火事が起きたときには一目散にかけつける人たちですね。
これが実は地元の男性たちで構成されています。
普通の人たちが消防団やるの、、?消防署ないの?
そうなんです、松崎町には消防署がありません。 下田市の下田消防本部管轄の西伊豆消防署が最寄です。
「火事や事故が発生した際に一番大事なのは初動! それなのに近くに消防署がないのはちょっと不安だな、、」
そんなことがないように、地区ごとで消防団を構成して地域を守っているのです。 これも素晴らしい仕組み! 地域の誇りです。
ただし!! ここでも難しい問題があります。 というかさっきとほとんど同じ問題です。
また旦那さんが拘束されてしまう。。
まだ私も参加していないのですが、訓練やその後の飲み会等の時間をあわせるとなかなかの拘束時間があるそうです。 地域を守るのは素晴らしいことなので、訓練してくださることはとても有難いです。 私たちの毎日の安心を縁の下の力持ちとして支えてくださっています。 ありがとうございます!
ただ!! 先ほどと同じように勝手に代弁します。
お酒を酌み交わす必要、ある??
地域に入るとかなりの頻度で言われることになります。 「地域のことを知るためには消防に入ってコミュニケーションをとるのが一番だよ!」
確かにその通りで、苦しい訓練や楽しい飲み会を繰り返していれば消防団での仲は深まることでしょう。 でもその一方で家庭のコミュニケーションが希薄になってしまったら。。?
バランスのとり方が難しいですね。
田舎の嫁悩みあるある!私と仕事、どっちが大事なの?

日本で暮らすご夫婦であれば一度はこんな経験があるのではないでしょうか?
田舎も例外ではありません。 というかむしろその局面が多いのかもしれません。。
どうして拘束されてしまう?
この理由はひとつ。
昔からみんなそうだったから
です。 もちろん、コミュニケーションをとるためだったり、文化・地域を守るためという側面もありますが、その目的であれば現行の方法以外にも手段はいくらでもあります。
【大変だけど、みんなで乗り越える】 それを昔から毎年繰り返してきたので、それを変えるのは難しいのです。 もしそこに加わらないのなら、その「みんな」の中に入れないことになります。
「みんな」の中に自分だけ入れないのはツライですよね。 だからこそ、誰もが「みんな」の中に入っていく。 それが当たり前なのです。
声を拾っていこう
こちらの記事でもご紹介しましたが、地方は完全に男性社会です。
だから、旦那さんが先輩の男性陣にモノ申せないこと以上に、奥様方はモノを申せません。
いや、申せないわけではないのですが、今までずっと申さない仕組みのもとで地域が運営されてきました。 つまり、申さないことが当たり前だったのです。
- 子どもの見守りを代わってほしい
- 家事が苦手
- 親戚付き合いが嫌
そういうことを乗り越えることが当たり前であり、個人の意思ではどうすることもできない流れでした。
それが文化であり、それによって保たれてきた秩序や生活もあったはずです。 だからそれを全面否定することはできませんが、 これからはどうなんだろう? というところはしっかり議論する必要があると思います。
もし誰かが苦痛と感じることがあるなら尚更です。
田舎に嫁いできたから仕方ない
果たして本当にそうでしょうか?
「たまたま巡り合った素敵な相手と一緒に生活をしたい。」 その気持ちを素直に地域が受け止めて、みんなで幸せな社会をつくる。 その方がハッピーな気がします。
わざわざ自分の故郷を離れてでもその地域で暮らす女性の声をもっと地域が尊重してほしいですね。 それは地域おこし以前の「地域おこしの土づくり」だと思います。
もしそれでも伝えにくいことがございましたら、是非地域おこし協力隊にご相談ください! 私たちが代弁できるとまでは断言できませんが、お話を伺うことはできます。 話すだけでも気持ちが楽になったりするものですよ!^^

- 外から移住してきた気持ちがわかる!
- 地域に完全に根付いているわけではないので、情報漏れが少ない!
- 家族だからこそ話しにくい内容もウェルカム!
一歩ずつ、皆さんが暮らしやすい地域をつくっていきましょう!
ご連絡お待ちしております!
てらけん