「人口」という言葉を聞くと、
まずは「その土地に住んでいる人」
というイメージがわくのではないでしょうか。
一方で、最近は「関係人口」
という言葉に注目が集まっていたりします。
政府は22日、地方創生の具体策を審議する「まち・ひと・しごと創生会議」(議長・安倍晋三首相)で、年内に策定予定の「第2期総合戦略」(2020~24年度)の基本方針案を示した。地方とのつながりを持つ「関係人口」の創出や、地域における新たな技術の活用が軸となる。https://t.co/WSSCOMXErN
— 毎日新聞 (@mainichi) November 22, 2019
果たしてその効果とは。。??
地方の実態とあわせて考えていきます。
- 人口は増える方が良いと思っている
- 関係人口って何?
- これからの地方がどう残るか関心がある
Contents
人口をどう測るか。それが地域の未来を測ります。

結論から言ってしまうと、
人口うんぬんで測る限り
限界があります。
これに尽きると思います。
人口で測るといずれにしろ破綻する
私のように地域活性化部門にいると
という話が3周遅れてやってくるわけですが、笑
関係人口で測ろうと
通常の人口で測ろうと
いずれにせよ人口は減っていきます。
日本全体の人口が減っているので当然ですね。
あるいは、
関係人口上増えていても
一番軸になる通常の人口が
割に合わないほどのスピードで
減少している
というのが実態です。
6,500人ほどの人口の松崎町で
100人/年以上のペースの人口減!
高齢化率43%超!
今後も減少見込み。。
どれほど旅行客や関わりのある人が増えても
年間100人減以上の影響はもたらせないでしょう。。
基本的に統計上の数字を誤魔化している
じゃあなぜ関係人口が推奨されているかというと
一番計測しにくく
ポジティブに数字を出しやすいから
だと個人的には感じています。

「関係人口」とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々のことを指します。
地方圏は、人口減少・高齢化により、地域づくりの担い手不足という課題に直面していますが、地域によっては若者を中心に、変化を生み出す人材が地域に入り始めており、「関係人口」と呼ばれる地域外の人材が地域づくりの担い手となることが期待されています。
この考え方自体はとても素晴らしいですね!
今はツールもインフラも整い、
定住と観光だけが地域への関わり方
ではなくなってきました。
- イベントがあると手伝ってくれる人
- 定期的に通ってくれる人
- オンライン上で支援してくれる人
そんな風に考える流れ自体は
とても良いと思います。
実際、私がいる松崎町もそういった
「いつも松崎町を想ってくれている人たち」
によって大きく支えられています。
しかし!
問題はこの数字、
非常に算出しにくいことなのです。。
よくわからないからこそ、
数字上減らすこともできますし
増やすこともできてしまいます。
だから各地で採用したがるわけですね。
皆さんも担当者だったとして考えてみると
気持ちはわかるんじゃないかなと思います。
「住んでいる人を100人増やさないとボーナスなし!」と
言われるとちょっと無理な気がしますが
「関係人口を100人増やさないとボーナスなし!」と
言われたらなんとかできそうですもんね。笑
数字が増えても暮らしは豊かにならない
そんな風に結局数字上での話なので、
実際の生活には関係人口が増えても
何か影響はありません。
関係人口で一番大切なのは、
そういう第三者的な人たちも
巻き込んでいこうよ
という概念にあります。
数を増やせば良いって話じゃ
ないんです!!
かつては「住むか・住まないか」あるいは
「観光するか・しないか」ぐらいしか
地域と関わる術がなかったように思っていたところに
と切り込んでくれたところが
一番のミソなんです。
それを都合よく結果が出しやすそうな数字
として捉え始めて、
「関係人口増やせばOK!」みたいになることが
とても危ないのです。。
実は通常の人口にも同じことが言えて、
人口が減ろうが増えようが
地域の豊かさや魅力には
直接関係がないのです。

人口100人の村より
人口100万人の市の方が幸せか?
ってどっちもどっちですよね。
それと同じことです。
人口で測らない地域の魅力とは?

個人的な意見ではありますが、
人口といった数字で測り始めたところから
負の連鎖は始まっていると思っています。
そこからどう抜け出すか、
これは重要なテーマだと思います。
数字で他人と比較するのをまずやめよう
不思議なことに、
私たちはいつの間にか数字で
お互いを比較するクセがあります。
あの町はOO人、うちはOO人。
テストでO点、売り上げがOO円。。
それって本当に必要なことでしょうか?
もちろん、効率的に稼働させるためには
ときには数字も必要です。
生産性みたいなものを改善するには
数字はとても重要ですよね。
一方で、
私たちの幸福度合いだったり
豊かさみたいなものを数字で比較する必要って
本当にあるのでしょうか?

最近ではお金が一つの指標になっているわけですが、
それも万能ではないのではないかと思います。
実は人類の歴史で見れば
お金が主流になったのなんて
つい最近の話です。
しかも、江戸時代のお金・通貨の話と
現代のお金・通貨の話は
また全く別のもののように思います。
私たちが気にしているお金の数字って
結局資本主義が台頭してきた
最近のごく最近の話じゃない?
だから、
お金を持っていれば必ず幸せであることはないし、
お金がなくても楽しく暮らせるのです。
私たちはあくまで数字上で
勝手に思い込んでいるだけなのでは
ないかなと思います。
そして、面白いことに
その数字上の比較から離れた人ほど
実は豊かになっているのではないか
といつも感じます。

ゴリゴリの数字の世界である
銀行のサラリーマンから
農家さんの暮らしを見た時は衝撃でした。笑
大切なのはそれぞれに合った豊かさ
私たちは分類上、同じ人間に振り分けられるわけですが
毎日食べる量も違えば、考えることも違います。
つまり、
欲しい食べ物も情報も違えば
豊かさを見出すポイントも全く違う
というわけです。
それを一緒くたに
数字で比較するって
無理があるんじゃない。。?
ある人は甘いものをもらえば嬉しいし
ある人は辛いものをもらえば嬉しいというのに
高いから高価値、安いから低価値
と判断するのもおかしくないですか?
地域も同じだと思っています。
むしろ、地域はもっと多様な評価軸が
あって良いものだと思います。
何しろ、海が魅力的な地域もあれば
山が魅力的な地域もあるし、
夏が素敵な地域もあれば
冬が素敵な地域もあるわけです。
日本ほどその差が激しい国も
少ないのではないかと
思ってしまいます。
指標は都合よくつくられるものと思おう
そう考えると、
OO人口といった目標ばかりに囚われて
と右往左往してしまうのが
一番不幸な選択肢と言えます。
なぜなら、
そこには他人と比較した豊かさしか
ないからです。
自分たちらしい尺度で測り
自分たちにとって良い豊かさを
手に入れよう!
そのことにシンプルに向き合えば、
どんなに数字上低評価を受けても
なんら影響はないはずです。
数字を増やすばかりに目が眩んで
失敗する事例も多々起きています。
いち早く自分たちに必要な豊かさを見つけ、
無駄な疲弊をしていかない地域が
増えることを願うばかりです。

- 住んでいるからこそ知り得たおすすめ情報!
- 地域の人とネットワークがある!
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地域おこし協力隊は、その地域が好きで移住までしちゃったという人間たちなので、そんじょそこらのガイドさんには負けませんよ!
ご連絡お待ちしております!
てらけん