こんにちは!静岡県伊豆・松崎町地域おこし協力隊のてらけんです。
私が地域おこし協力隊として活動していて一番大きかった失敗はこちらです。【ものすごい核心】
みんな現状にそこまで困っていない
ということです。
いくら少子高齢化が進んだ過疎地だと言っても、
食料が届かなかったり、水が飲めないということはありません。
「明日から税金が3倍らしいぞ!」なんていう事態も起きません。
明日もきっと良い日になるでしょう。
私はそこを勘違いしていました。

その経験を踏まえて、「今、改めて思う、一番ベストな地域おこしのスタイル」について今日は考えてみたいと思います。
就任前に気づいていれば良かった、、というところを正直に書いていきますので、
もし地域おこし協力隊に興味がある方がいれば、是非実践してみてください!
- 地域おこし協力隊として活動してみたいと思っている
- (行政担当者向け)隊員を採用しようかと思っている
- 無理な計画は嫌い、ゆるゆるとできる地域おこしがあるなら助かる
Contents
世界一ゆるい地域おこしで気楽に稼ぐ方法

世界一ゆるい地域おこしで気楽に稼ぐ方法、それは、
地域おこし協力隊を特派員にすること
です。
特派員ってどういうこと?
特派員(とくはいん)とは、国・地域など、その地に特別に派遣された人。とりわけ、新聞・雑誌・放送局などの報道機関から自国外に派遣されて、取材に当たる記者のことを指す。ニューヨーク特派員、パリ特派員などと表記される。
駐在員との違いは、派遣先が固定しておらず任地が一定期間毎に変わること。
—wikipediaより引用
特派員で注目すべきポイントは、①(どこかから)派遣された人であることと、②任地が一定期間毎に変わることです。
これによるメリットをそれぞれご説明します。
【①(どこかから)派遣された人であること】
- 従来の「退職→隊員就任→職探し」という流れから「一時休職→隊員就任→復職」にすれば、企業負担も隊員負担も減る
- 企業負担軽減:(1)従業員が減らない (2)持ち出しなしで社員に新しいスキルを獲得させることができる (3)該当地域とパイプができ、新しい営業戦略ができる
- 隊員負担軽減:(1)退職・転職にかかる心理負担がない (2)3年後も馴染みのある職が見える安心感 (3)のびのびと3年間集中して活動できる
詳細はこちらの記事の中で!

【②任地が一定期間毎に変わること】
- 専門性の高いスキルや強力なネットワークをもった優秀な人材を獲得できる
- 多種多様な人材が入れ替わることにより、多面的な地域素材の切り出しができる
- その地域に骨を埋めなければいけないというプレッシャーからの解放や、万が一あわなかった場合のリスクを軽減できる
あくまで定住は目安であり、
地域おこし協力隊の目的が必ず定住ということではないのです。

地域おこし協力隊の目的はどこにある?
今までもかなり言及してきましたが、
地域おこし協力隊の目的というのは本当に多種多様で複雑です。

という意見もありますが、
隊員の定住はあくまで一つの選択であって、目的ではない
と言えると思います。
だって、松崎町で言えば1年で100人以上の人口が減っている中で、
隊員一人が定住したところで本当に微々たる効果しかもたらさないのですから。
定住して人口が増えればOK♪は正直言って思考停止と言えます。
定住しても良いし、しなくても良いけれど、
一番は【その隊員がいたことで、その地域にとって
何かしら地域をより良い方へ向かうこと】です。
そのためには、実はその地域に定住しないという選択肢を
用意した方が良いと私は考えています。
(定住が悪とはもちろん思っていません)
どうして定住しない方が良いの?
理由は簡単です。
地域の広告塔として、都市部のデカイ市場を狙うべき
だからです。
「地域おこし」という言葉から連想するイメージとして、
なんとなく「ボランティア感」があると思います。
ですが、それは完全に思い込みです。
ちゃんとお金を稼いで、ちゃんと投資して、また稼ぐ。
そうでなければ地域は生き残れません。
予算を獲得して補助金をまくことよりも自治体が地元の経済振興や農林水産業再生で税収面でしっかり地方税枠を増やして稼ぎ、それを率先した職員も評価されるようにしなければ正常化はしない。いつまでも国からいかに金取れるか競争は変わらないからそこを変えて、といったら全員難しい顔したのが印象的
— 木下斉/Hitoshi Kinoshita (@shoutengai) 2019年5月17日
ということを「田舎の良さ」と聞くことは今までも何度もありましたが、
それは「部活の時間中は水を飲まない」のと同じくらい非科学的な見解です。
それこそ、地域の悪化スパイラルを引き起こす我慢比べだった、
ということはすでに各地方の成功事例が物語っています。
今すぐ地方創生を勉強し直すか、そういう風潮からは一定の距離を置いた方が良いです。

【ちゃんと稼いで地域にそれを還元する】
それは何よりの地域おこしです。
そして、それを実現するためには、
地域の小さい市場ではなく、東京のような大都市の需要を
満たしたサービスで勝負した方が圧倒的にコスパが良いです。
地域の素材を東京で出荷すれば高く評価してもらえます。
しかもこれは詐欺ではなく、しっかり市場にのっとっているのです。
地方が低く評価されすぎているのです。
地域に定住することで、確かに「残ってくれてありがとな」
という地元の人の一時的な評価は上がるでしょう。
でもそういう目先の利益ではなく、お世話になったからこそ、
自分がしっかり稼いで地域の人たちのインフラを一新するんだ!
ぐらいの大きな目的を目指しましょう。
繰り返しますが、地域おこし協力隊が定住すれば
地方の問題が解決するわけではありません。
定住は一つの選択肢であって、
大きな目的は地方がより良くなることのはずです。
そのためには、地域おこし協力隊が任期後、都会の大きな市場で地域の資源を営業して稼いでくる方が良いと私は確信しています。
今回の提案に至るまでの経緯【失敗からお話します】

地域おこし協力隊として、数々の失敗を繰り返した私てらけんは、そもそもの誤解がありました。 それは、
みんな現状にそこまで困っていない
ということです。
大きな思い込み
地域おこし協力隊が必要だ!と募集しているということは、
「このままだとヤバイ!」という危機感がある状況だ
と思い込んでいました。
実際に見たり聞いたりしていると、なおのことそう思いました。
財政は国の交付金頼り、若い担い手は域外に働きに出てもどってこない、
人口減少は加速度的に増えていく。

あ!これは急いで行動を起こさなきゃ間に合わない!!
私はそう感じました。
会社で例えるなら、収入は借り入れ頼り、
新入社員はなし、高齢職員が退職していく。
そんな状況なら、すぐにでも事業改革をしなければいけないはずです。
そうでなければ明日の給料も危ない!そんな風に考えていました。
しかし、実際には違いました。
「これじゃヤバイですよね!」という話をしてみても、そこまで興味はなし。
むしろ余計なことはしないでね、と。笑
例えば具体的に一つあげるなら「子どもたちを取り巻く環境」。
周辺の学校はなくなり、さらにはそもそも少ない進路の選択先ですら定員割れ。
こんな環境では自分のスキルを活かすための教育を
目指すモチベーションが湧かないのではないかなと率直に思ってしまいました。

ですが、実際には学校がないことはないし、卒業できればまあ良し、
というのが親御さんのほとんどの意見です。
それどころか、子どももいないくせに、
学歴振りかざして「教育大事!」みたいな若造は
相当面倒だったことでしょう。^^; 笑

要は、騒ぎすぎだよ、てらけんということです。
目の前にある利益の方が大事
わかりやすい成果というのは多くの人に共感を得られます。
その点、私の数々の行動は裏目に出てしまいました。
こちらの桜葉に関する内容では、産業構造的な課題と、
ちょっとした考え方の変更で大きなビジネスチャンスがある
ことを書いてみました。

今でも、すぐに桜葉みそを大量生産する体制を整え、
セブンイレブンでおにぎりとして販売すれば、
松崎町の産業構造にかなり大きな影響をもたらすと信じています。
しかし、この提案はわかりやすい成果という面では複雑すぎました。
製品化なんていう意識高いことよりも、
「みんなでつくってみんなで食べる」
という作業の方が楽しくてわかりやすい成果だったのです。
桜葉を考えることの”本当の”ゴール
製品化し地域経済を活性化 = わかりにくい。。
だから
桜葉を考えることのゴール = とりあえずみんなで食べよ!
→→わかりやすい!これでいこう!
正直、ものすごくビジネスチャンスを感じただけに、残念でした。。 製品化という目標は叶いませんでしたが、ある意味で重大なことに気づくチャンスにはなりました。
何に気づいたかというと、
この、目の前にある成果の方が受け入れられやすいことこそ、
地域おこし協力隊は定住するものだ!という理論につながる原因だ
ということです。
地域おこし協力隊の”本当の”ゴール
地域をより良くすること = わかりにくい。。
だから
地域おこし協力隊のゴール = 定住!
→→わかりやすい!これでいこう!
こんな感じですね。
子どもたちの教育環境と同じで、桜葉が町の産業構造を変えるとか、
地域おこし協力隊が地域をより良くするとか、
そんなことを言われても、
「別に今すぐには困っていない」し「なにそれおいしいの?」
状態になってしまうんですね。
むしろ困るのは隊員側
ってそんな訳にはいきません!
そもそもなぜ私が桜葉みそを製品化したかったかというと、
もちろん地域経済の発展は大前提の元、
それに付随して自分の生計も確立したかったからなのです。
桜葉みそで稼ぐことができれば、3年と言わずずっと町に残ることができます。
だからこそ、製品化は至上命題と言えます。
逆に言うと、製品化も目指さずに桜葉料理を食べてみんなでわいわい、
に時間ばっかり費やしていたら不安が募るばかりです。
ふと帰り道に振り返ってしまいます。
これがよくある地域おこし協力隊の悩みです。きっとまた、
という指摘が入ると思います。 でも、私はそうは思いません。
一番大切なのは、あなたの人生です。
地域の人たちは良い人たちです。
それはわかっています。
でも、そういう良い人たちだけが地域の人たちではないのです。
そして、この先もずっとあなたにとって良い人
であり続けていてくれる保証はどこにもありません。

強調してお伝えしたいのですが、
地域の人たちに”気持ちで”搾取されて
結果的に疲弊して地域を去る地域おこし協力隊の事例はいくらでもあります。
お互い悪気はなくても、結果的にそうなってしまうこともあるのです。
自分の当たり前と相手の当たり前は違う
このギャップに苦しんでしまうと、際限がないのです。
わかりやすい例で言うと、イジるイジられるもそうですよね。
イジる側は「これぐらいなら大丈夫だろう」
とやっているつもりでも、受け取り側はものすごく苦痛だったり。
みんなそうですから仕方ないのです。
その中で、地域おこし協力隊だからと言って我慢すること、
それが結果的に3年後実を結べば万歳ですが、
もし実を結ばなかったら後戻りはできません。
その辺りは冷静に考えた方が良いと思います。
気持ちだけで判断せずに、です。
3年間頑張って、地域の人々は喜んでくれたけど、
隊員は疲労困憊で将来の道筋も不安定。。
それって地域の幸せですか?
そういう地域にこれからも人が集まるでしょうか?
今回はたまたま隊員が定住してくれた!
その一過性の喜びだけではなく、
みんなが幸せになれる地域をつくっていきましょう。
そんな中発見した特派員システム
- 実はそんなに困っていない
- わかりやすい短期的な成果の方が良い
- お金は稼がない方が良い
- でも隊員としては不安が募る
う〜〜ん、なかなか難しい。。
そんな風に思っていた最中、こんな企画が大成功しました。
学生たちに期間限定で来てもらい、お仕事をしてもらうという
ワーキングホリデー企画です。
まさに三方良しだったこの企画の成果はこちらです。
- 地元側:若い人が手伝ってくれて助かる&良い刺激! = 楽しい!
- 学生側:稼げる&女将さんたちと夏の思い出ができた! = 楽しい!
- 隊員側:地元の人にも、学生さんにも町を楽しんでもらえた! = 楽しい!

この最大の成功ポイントは、
三者の悩みを解消しつつ、
しっかり役割分担できたことです。
地元の人たちは学生へのネットワークがなかったので隊員側で用意し、
学生は時間はあるけどお金がないので人手不足の民宿で働き、
それが実は貴重な経験で新鮮だった。
学生には、別に一生松崎町で働いてもらうわけでもないし、
宿側もあくまで一時的なマンパワーとして重宝した。
だからあまり気を張りつめずに、みんなで楽しく時間を過ごすことができた。
実はそれが大切なことだったのです。
これを通じて、私はこのように感じました。
もっと気楽にこの地域で楽しめるシステムをつくろう。
そんな想いから、
地域おこし協力隊も気楽に過ごせる方法は何か?と考えたら、
背負い込みすぎないための【特派員システム】が浮かんだのですね。
ある意味、ワーキングホリデーの期間が長いバージョンとも言えるかもしれません。
世界一ゆるい地域おこしの具体的な作業

世界一ゆるい地域おこしの具体的な作業は、
取材と編集+情報発信
です。
取材と編集:素材の切り出し
イベントや地域内の店舗・商店、
風景の写真と動画の撮影とコンテンツ化です。
年間行事から名スポットまで、全力で駆け回ることですね。
リスト化してあると一番良いのですが、なかなかそう整ってはいないでしょう。
強いて言うなら各地域で制作されているSNSアカウント等は
ヒントになるはずですので、そこから自分でリスト化しましょう。
▶︎松崎町は「今日のまつざきや伊豆・松崎町地域おこし協力隊」をどうぞ!◀︎
情報発信:ブログ、Youtube、SNS
製作したコンテンツをどんどん放出しましょう。
3年間、できれば欠かさず更新していけば必ずそれなりの成果が出るはずです。
SEO報告:1位を量産しました😌
ブログを700日ほど毎日更新したら、月間170万PVになり、月間収益は「500万円くらい」になりました。世の中には「稼いでいるか怪しい人」が多いので、僕はすべて公開しています。ノウハウは無料公開していますhttps://t.co/4R1x84vqKY pic.twitter.com/9zz63HsDZV
— マナブ@バンコク (@manabubannai) 2019年4月12日
こちらのマナブさんが大変丁寧にまとめてくださっているので、
できれば着任前に一通り確認して、
ブログやチャンネルの立ち上げは済ませておきたいですね。
それだけ?
はい。 それだけです。
それだけですが、それが大変です。 ただ、きっとためになります。
おはようシンガポール🌞
さて、 #今日の積み上げ を発表します。・ブログを1本生産
・ブログ教材の作成
・読書を2冊くらい上記を積み上げます。なお、ブログ教材に関しては、今週中に公開します。お値段は有料ですが、質問受付は無料化します。お買い得かなと思いますhttps://t.co/u41tlIEJja
— マナブ@バンコク (@manabubannai) 2019年5月20日
早く巡り会えればかなり方向性が変わっていたのですが、、 大変後悔をしています。
皆さんは毎日SNSを更新したことがありますか?
普通無理ですよね。^^; 更新する時間がなかったり、
まずもってそんなにネタに巡り会うことがなかったり。
ですが、地域おこし協力隊ならそれがあるのです。
(※やろうと思えば、の話です)
そして、それが必ず価値を生みます。 その根拠は、
実際に一年間Facebookページ運用やってみてそうでした。
伊豆・松崎町地域おこし協力隊のFacebookページは、現在、
毎月3,000人以上のリーチ
+3,000以上のエンゲージメント
のパフォーマンスを出しています。
日次で言うと、500リーチは切らず、コンテンツとタイミングさえ合えば、
2,000リーチ+300エンゲージメントぐらいは獲得できます。
しかも、僕のようなド素人発信者でも、です。
世の中で成功しているインフルエンサーの皆様からすれば、
吹けば飛ぶような数値ですが、1個人のアカウントではおそらく達成できない規模です。
実際に、2019年から運用を始めたFacebookページもほぼ毎日更新してみましたが、
日次のリーチ数は100をなかなか超えず、
ページへのいいね!数も150ぐらいからかなり伸び悩んでいます。
そこから比べれば、
伊豆・松崎町地域おこし協力隊のFacebookページの1,300いいね!は立派な資産です。
そしてこれは私が何かしたというわけではなく、
過去の先輩方の積み上げと、支えてくださっている皆様のおかげです。
全て。
ここまでくれば、私が何を一番言いたいのかわかりますね?
今ここまで積み上げてきた資産を受け継いでくださる方を募集しています。
地域おこし協力隊が来年から採用されるような地域であれば、
おそらく「取材と編集+情報発信」だけでは成果を出せません。
行った方が良い場所や人もわからないし、拡散できる土壌もない。
積み上げるだけでは、大した成果にはならないでしょう。
特別なスキルを身につける必要があります。
でも、松崎町や伊豆は違います。
取材+編集のポイントは私がご案内します。
情報発信のベースは引き継ぎます。
そうすればゼロからのスタートではありません。
それを、特派員という形で転々といろいろな方が受け継いで、
その後東京のような情報の主戦場で発信すれば、さらに影響力が増します。
松崎町や伊豆には、その影響力にも全く負けないほどの素材があります。
そう断言できます。
そして、特派員という文化が地域にも根付いていけば、
無理に相手の人生を引っ張って頑張らせる不幸なパターンではなく、
ワーキングホリデーのようにゆるやかで
お互いに楽しめるような関係性が広く構築できます。
その輪の中に気楽に入ってみませんか?

- 2年間住んでいたからこそわかる情報!
- 地域の人とネットワークがある!
- 積み上げてきた情報インフラを引き継げる!
ご連絡お待ちしております!
てらけん